「ご主人様、暖かいお飲み物をご用意しました」

その一、熱々お茶作戦!

こいつが猫舌なのは把握ずみ。

私が持てるぐらいの熱さのお茶で苦しみなさい。

「テーブルにでも置いとけ」

失敗。

なんで飲まないのよ!

その二、ツボ押し作戦。

「マッサージしますね」

「ああ」

あたしは力いっぱい痛いツボを押した。

「どうでしょうか?」

これなら痛いはず。

「気持ちいいな」

どんだけ強いんだ、こいつは。

「お前もやってやるぞ」

「へ?」

ソファーに座らせられて背中をぐいっと押された。

反動であたしは横になり、涙が出てきた。

「………うっ………ひゃっ………」

響はニヤニヤしていた。

「気持ちいいだろ?」

「はい」

痛いって言ったらあいつの思うつぼだし、絶対言わないから!

これも失敗。

その三、薄い毛布作戦。

昼間のうちにいつもの毛布は洗ったから、薄い毛布しかないんだよーだ。

「今日は毛布が薄いようだな」

やっぱり気づいたか。

「おい、お前。温めろ」

はあ?