「ふーん…さんざん女は抱いたんだぁ。

じゃあ当分の間抱かなくったって大丈夫だよね?」

つんっ!とそっぽを向いて大きな口でケーキを口に突っ込んでいると涙目になった蓮司が
「明莉ごめん。

それだけは無理っ!
ダメっていっても襲うから俺」

もう一度ケーキを取り上げられて…抱き上げられて寝室に再び連れ込まれた。

「明莉だけだから」

もう一度そう耳元で甘い声で囁いた蓮司が身体中にこれでもかっていうくらいにたくさんの痕をたくさんつけて、翌朝満足げにニヤリと笑い私を抱き締めた。

「明莉は俺のものだから、俺以上の男が現れたって絶対に誰にも渡さない!」

あぁ、本当になんて格好悪くて格好良い人なんだろう。

蓮司の首筋にきつく唇を押し当てる。

「私のもの…だからね」

目を見開いて数秒動きを止めた蓮司は、すぐに瞬きを数回して思いっきり破顔した。

「俺たちもう夫婦なのに、これじゃ付き合いたてのバカップルみたいだな」

と二人で顔を見合わせて吹き出した。