君は同期で幼馴染で××で

「真紀ちゃん、僕の話を聞いて」

俯いたまま、首を縦に振って応えると、陸が静かに話し始めた。

「昨日、真紀ちゃんは僕が知らない女の人といたのを見たって聞いた」

再び、首を縦に振って応える。

「真紀ちゃん達が見たっていう女の人は、僕の兄さんの婚約者なんだ」

「えっ?」

意外な関係に驚いて顔を上げると、真剣な目をした陸がいた。

「恵美さんっていうんだけど、2人は冬に結婚することが決まってるんだ」

お兄さんの婚約者が、陸になんのようがあるっていうの……

「顔合わせもしてるし、兄さんに呼び出されて、一緒に食事をしたこともあって、念のためにって連絡先も交換していた」

やっぱり浮気なんだろうか……話の先が読めずに、どんどん不安になっていく。

「真紀ちゃん、勘違いしないで。浮気とかじゃないから。
昨日は、初めて兄さん抜きで会ってたんだけど、現地には他の人もいた。恵美さん、もうすぐ兄さんの誕生日だからサプライズがしたくて、協力して欲しいって。幼い頃の兄さんの写真を提供したり、ビデオメッセージを撮ったりしてた。結婚式でもないのにね。
本当にそれだけで、やましいことなんて何もないんだ」