君は同期で幼馴染で××で

今日は週の半ば。21時ちかいとはいえ、駅に近付くにつれて、仕事帰りの人で混雑していた。

「あれ?」

弥生の声に反応して、顔を上げる。さっきまでの笑顔は消えて、訝しげな顔をしていた。弥生の視線の先を追って、おもわず足を止める。

「えっ……」

「真紀、見間違いじゃないよね?今改札を入って行ったのって、恩田君だよね?」

「う、うん」

確かに、改札を入って行ったのは陸だった。
今日は用があるからって、私より少し早くに会社を出ていた陸。そういえば、用って何だったんだろう。
ううん。それより、今、女の人と一緒だった。

「女の人と……一緒だったよね?知ってる人?」

「し、知らない人」

私より少し年上ぐらいの、すごく綺麗な人だった。誰だろう……少なくとも、私の知らない人だった。親しい仲なのか、笑顔で話しながら歩いていた。

「真紀、追いかけなくていいの?まさかと思うけど……」


ー浮気ー