少し広めの図書室を見渡すと、一番端に先生が座っていた。

真剣に教科書を眺める先生を陽光が照らしている。


先生に少し近づいてゆっくり椅子を引いた。



「あ、やっときた」

「すみません……」

「嫌でサボったのかと思った」


そんなことしない、と返す代わりに首を振った。



私はスクールバックから数学Ⅱと数学Bとかかれた教科書を取り出して、机に広げた。


「ここから解いてみて」



シャーペンを握って問題を解き始めたけれど、あまりの難しさに一問目から苦戦してしまった。


現代文や古典、世界史や倫理は、コミュ英が得意でも、理系が苦手な私は物理、化学、数学は大の苦手。



できないことをできるようにしようとしない理由はただひとつ。

やっても報われないから。

どうせ死んでしまうのに勉強だけ真面目にやっても仕方ないから。





少しでも"ふつう"に近づきたくて高校に入学したけれど、今では入学したことを後悔しているくらい。