冷酷王子は子リス姫を愛でる

小国で、気の弱い国王。



武力もなければ、本当に田舎。



姉のように誰かに恋されて嫁ぐならまだしも、私と結婚したところで他の国にはなんの利益もない。



それに…。



「シュナウト王国は怖い所と聞きます。そんな場所に、行きたくないわ」

「確かに、こんなのどかで平和な国にいたら、そう思うかもしれませんが、大陸一の大国に逆らったら、一瞬で滅んでしまいますよ」

「だって、いい噂は聞かないもの。特に第一王子」

「パーティーで粗相をした伯爵の首を跳ねたとか、戦争ではひとつの街を焼き払ったとか…そんな噂はありますが、噂は噂です」



いやいや、その噂だけでも十分恐ろしいよ。



この度、シュナウト王国が大陸を統一したとのことで、その祝賀パーティーのようなものがあるようだ。



それに呼ばれたのが国王である父と、年頃の娘である私ということ。



「王子も未婚。婚約者を探すとの噂もありますが…。キャサリン様は大丈夫でしょう。なんのメリットもありませんもの」



そう思うなら、そんなに気合入れないでよ、ジョアン…。