冷酷王子は子リス姫を愛でる

それから殿下に会うことはなく、キッチンの増設が始まり、私は暇な毎日。



退屈だ…。



「ねぇ、リーナは海を見たことがある?」

「ございません。青くて、キラキラしてるってことしか知らないですね」

「そっか。ここは海が遠いものね」



そう、あの青い海。



殿下の目のような、澄んだ青…。



ん?



なぜ殿下…?



「さ、魚料理も、あまりしないのかしら」

「そうですね。基本的にお肉中心になってしまいますね。魚は傷みやすいので、入手が難しいのですよ」



干物とかにすればいいじゃない。



それはそれで、とても美味しいのに。



「海のものを、召し上がりますか?」

「ううん、この地の料理も、とても美味しいから」

「そうですか…」



思ったって帰れない。



私はここで生きて行くしかないのだ。



ここの文化も、学んでみよう。



ハァ…。



市場が懐かしい…。



お魚が、食べたいです。