冷酷王子は子リス姫を愛でる

連れて行って殺すんじゃ…。



するりと殿下の腕から抜け出した猫は、殿下の肩に乗ってしまって。



お召し物に傷がつくぅ‼︎



お願いだから空気読んで、猫ちゃん‼︎



「お待たせしましたキャサリンさ…ま…。ででででっ殿下っ‼︎いらっしゃるとは知らずに申し訳ありませんっ‼︎」

「よい。それはコイツのエサか?」

「はい、厨房から残り物をもらってまいりました」

「それとコイツは拐って行くぞ。では、願いは聞き届けた」



そう言って、肩に猫を乗せた殿下は、エサが入るお皿と一緒に部屋を後にした。



「殿下って…よくわからない…」

「あの子、大丈夫でしょうか…」

「なんか、ルイ様が動物を飼いたいと言っていたとかで…」

「それなら大丈夫ですね。ハァ、ビックリした…」

「私も、ビックリしました…」

「普通、殿下がこちらへ顔を出すことはないのですが…」



そうらしい。



呼ばれることはあっても、自ら会いに来ることはほとんどないと。