冷酷王子は子リス姫を愛でる

リーナが出て行ったことを確認してから、私の魔力を送り込む。



「お腹が空いてるのね、もう少し、待っていてね」



暖かくしようと、部屋に戻って毛布に包んだ。



汚れた子猫は、先ほどの力の弱さは感じられない。



うん、大丈夫。



「せめてお水を…」



お皿がない。



これは、リーナを待つしかないようね。



手にスリスリとすり寄ってくる子猫。



とても癒される…。



その時、ノックに返事をすると、リーナかと思えば、そこにいたのはなぜか王太子殿下。



「へっ?なん…」

「急にすまない。アレンから願いを聞いて…それは…雑巾か?」

「猫ですっ‼︎」

「冗談だ」



真顔で冗談言わないでください…。



それにしても、なんでここに殿下が来るのだろう…。



私が抱える猫に手を出すと、殿下の手にガブリと噛み付いた。



「「…………」」



ここここっ、コレって死刑じゃないの⁉︎



あの悪名高い殿下の手にかかかかっ、噛み付いたり…。