まさか自分にこんな感情があるなんて信じられない。



フワフワした気分が抜けず、ルイを探して城内を歩き回った。



「兄上?何してんのー?」

「ルイと戯れようかと思ってな」

「ルイなら魔法学の勉強中ー」

「そうか…」

「なんか、あった?」


『話なら聞くよー』と、軽い返事。


ふたりでリオの部屋に入り、メイドが運んできたお茶を飲む。



「リオは女に好かれるために、何をするんだ?」

「えっ?女…?兄上が?」

「まぁ…」

「うっわぁー‼︎兄上がなんか近い‼︎」



なぜか喜び始めたリオは、よくメイドや城に来る姫を口説いてる。



俺より、そう言ったことに長けていることは確かだろう。



「贈り物でもしたら?」

「なにを?」

「女の子はみんなキラキラ好きだからね。宝石とかいいんじゃない?あと、ドレスとか?」

「ふむふむ…」

「あとね、ジーっと見つめてね…」



リオ師匠から、女の落とし方講座を受け、更に頑張ろうと心に決めた。