テトの通訳をしてくれるジェードのことを、ルイ様はとてもお気に入り。



「朝ごはんいっぱい食べたからいらないって」

「そうだったの?病気かと思ったー…」



ルイ様のいい遊び相手になっているし、必死にこの場に馴染もうと努力しているジェードを見ていると応援したくなる。



もっとアンドリュー様と過ごしたいだろうに…。



彼はとても忙しいのだ。



「ねぇ、ジェード」

「なんだ?じゃなくて…どうしました?王太子妃様」

「今日、アンドリュー様と夕食を食べるのだけれど、一緒にどうかしら」

「えっ⁉︎本当に⁉︎」



ピーンと耳が上を向く。



尻尾がパタパタ…。



嬉しそう…。



「でも…ダメ、です…」



そう言って、耳がシュンと下を向いた。



か、可愛い…。



「どうして?」

「今の俺…僕は殿下の期待に応えられてないから…。ちゃんと話せるようになって、褒めてもらうから…。それまで我慢する…します‼︎」



頑張ってるのね。



それが、ジェードの気持ちなのね。



ちゃんとアンドリュー様に伝えなくちゃ。