本当に美味しい。



この大雑把な味付けが、本当にいい。



「うまいな」

「だから言っただろー」

「生意気だな、お前」

「早く名前くれよ、ご主人様」

「それ、やめろ。お前の名前か…。まず、お前はなんのハーフ獣人だ?」

「オオカミー」

「なら…ワンコ」

「バカにするな‼︎噛みつくぞ‼︎」

「泣かされたいのか?また売り飛ばしてやろうか?」

「ごめ、なさい…」



オオカミのハーフなんて、珍しい…。



モスグリーンの髪と目も、あまり見かけない色だ。



「俺はそういうのが苦手だ。明日アレンにつけさせよう」



めんどくさくなったのか、アンドリュー様は名付けを放棄した。



ふふふっ、フィンらしい部分がたくさん。



本当に一部になったのね。



でも、こうしてこの子を連れてきた。



元のアンドリュー様も、ちゃんと存在している。



「風呂に入ってこい」

「ムリだぞ。毛が抜けるから獣人お断りなんだ。俺が入ったら殴られる」



お風呂にも入れないそうだ。