宿で待つように言われ、ひたすらアンドリュー様を信じて待つしかなかった。



いつしか日も暮れ、ひとりで出歩くなと言われているのでお腹も減ってきた…。



大丈夫かな、あの子…。



「ただいま、キャシー」

「おかえりなさい‼︎あの子はっ⁉︎」



お腹が限界を迎える直前に、アンドリュー様は帰って来た。



慌てる私に、後ろからちょこんと顔を出したのは、さっきの男の子。



「よかった…。商人の所へは行かれたのですか?」

「あぁ、話をつけて来た。で、俺がコレを買ってきた」

「へっ…?」

「なんだ?不満か?」




いや、買ったって。



まさか、連れてくるとは思ってなかったんですけど…。



せめて孤児院とかに…。



「どう、するのですか…?」

「連れて帰るしかあるまい」

「どこ、へ?」

「城へ」

「えっ、大丈夫なのですか⁉︎陛下や王妃様になんて言われるかっ‼︎」

「俺のすることに反対するようなら、今すぐ王の座を降りてもらうが?」



そういうとこ、フィンなのよね‼︎