体が壊れるかと思うくらい痛む。



苦しい。



俺の中が、破壊されているような感覚。




「ぐぁっ…うっ…。んぁぁぁぁぁっ‼︎」

「アンディ…?アンディ‼︎」



起こしてしまったキャシーに、申し訳なさがこみ上げた瞬間、意識が飛んだ。



フワフワと、気持ちがいい。



今までに経験したことのない浮遊感…。



体が軽い…。



あぁ、これでいい。



あるべき姿に戻ったのだな…。



「アンディ‼︎」

「んっ、キャシー…」

「大丈夫⁉︎どうしっ…」

「フィンが…もういない…」

「左目が…」



言ってる意味がわからず、鏡を持ってきたキャシーに移された自分。



左目が黒に染まっていた。



フィンの置き土産か…。



「どういうこと、なの…?」



昨夜の話をキャシーにすると、信じがたい話と突然変わった左目で、信じざるを得ないようだった。



ピアスもないのに、変な気分だ…。