冷酷王子は子リス姫を愛でる

この地でよく育つフルーツ、サファイアパインのジュースがとても美味しくて、ターシャ様との会話も弾む。



「ねぇ、キャシーと呼んでも?」

「えぇ、嬉しいです」

「でしたら、私はターシャと呼んでいただきたいです」

「なんだか、照れますね…」

「私、元は平民同然の男爵家の娘なの。堅苦しい話し方は未だに慣れなくて…」

「私なんか、王女のくせにと侍女に毎日怒られていますよ」



気が合いそうで、歳も近くて。



それに、同じ立場の友だちはできると思っていなかった。



とても、嬉しい…。



「ターシャ様、王子が探しておいでです」

「ほっといていいわ」



サネル王子にだけは、厳しいのね…。



前も抱きしめられてスルーしてたっけ…。



「政略的な結婚、ですか?」

「違うの。サネルとは街で出会って、お互い様身分も知らずに好きになった」

「それなら、なぜ…?」

「私、子どもができないかもしれない…。男の子を産まなきゃとか、サネルの娘たちを見ていると、プレッシャーで押しつぶされそうになるの…」



真実は、正妃にしかわからない悩みだった。



私も、そうなるのだろうか…。