冷酷王子は子リス姫を愛でる

ジョアンが船の中で『水分をお取りになってください‼︎このままでは干からびて死にますよ⁉︎』と、すごい剣幕で苦いお茶を出してきたことを思い出した。



「ふふっ…」

「いかがいたしました?」

「いえ、なんでも。あっ、美味しい…」

「キャサリン様はマリーナル王国からいらしたと聞きました。船での旅です。さぞお疲れになられたことと」

「船、苦手なのです。何も食べられなかったの」

「それは大変っ‼︎今日は食べやすいものを準備させていただきますね」



若いのに、すごくしっかりしたメイドさんは、名前をリーナというらしい。



私の滞在期間中、お世話してくれるとのことで、なんだかホッとした。



ジョアンは私より、父のお世話があるので、心許ないなーとは思っていたけど。



「よろしくお願いします、リーナ」

「こ、こちらこそ‼︎」



顔を赤くし、なぜか涙目になったリーナが部屋を後にして、お茶で気分がよくなった私は、窓に近づいて外を見た。