それから大陸へ着き、馬車に揺られること3日。



「ようこそシュナウト王国へ」

「マリーナル王国より参りました」



なにやら手続きがあるとかで、私と父はそれぞれ滞在する部屋へ通された。



あぁ、ベッドだ…。



ポフっとベッドに倒れると、お日様のいい匂いがした。



「キャサリン様、ここに来てまで小言は言いたくないのですが」

「気持ち悪いんだもん…」

「その言葉遣い、おやめなさいと再三申したでしょう。あなたは一国の王女なのですよ?もう少し自覚を持たれてそれなりの態度でいて頂かなければ」

「大丈夫よ‼︎こんなの、ジョアンの前だけですもの。外に出れば、ちゃんとするわ」

「ボロが出ないことを祈るしかないですね」



諦めたようなため息をついたジョアンが、荷物を運ぶといい、部屋から出て行った。



うつ伏せになっていた体をゴロリと動かすと、豪華なシャンデリアが目に入った。



ゲストのために用意されたと言っていたっけ。



すごく豪華。



うちのようなお金のない小国とちがい、大国はお金持ちなんだなー。