渋々目を閉じたアンディは、しばらくして目を開けた。



瞳が、黒い。



「なにか用か?我が姫よ」

「大事な初夜を邪魔してくださって、どうもありがとう」

「俺に会いたいなど、変わった女だな」

「できれば会いたくなかったわ」

「なぜだ?この顔、この声、好きであろう?」



別人だ。



これは、アンディではない。



威圧的で、攻撃的。



首をパキッと鳴らし、背伸びをした。



アンディの優雅な立ち振る舞いと違い、雑で乱暴。



「アンディから、出て行ってもらいたいのだけど」

「それはムリだと、アイツにも言ったはずだが」

「なら、あなたはもう出てこないで」

「なぜだ?アイツより、お前を喜ばせる自信はあるぞ?今から試してみようか?昨日俺がたっぷり出したお前の中を、さらにドロドロにして」

「エロ魔王‼︎そういうことは、アンディ以外とはしたくない‼︎」

「素直に快楽に溺れればいいものを。堕落して、俺と共に落ちるとこまで落ちようじゃないか」



欲望の塊ね。