キャシーは俺のものだ。



『どうすればお前を追い出せる？』

『ムリだな。お前の魂と、俺の魂は一体となっているのでな。お前が死ねば、俺も死ぬよ』

『そうか、なら、お前をこのまま閉じ込めればいいだけだ。出てくるな』

『それはお前次第だろう？さっきのように俺にのまれる』

『お前が出てくる条件は？』

『欲望、だろうな』

『さっきのは、お前だな…？』

『はははっ、我を忘れそうになっていたから、出て行ってやったまでよ。あの女は、とてもいい。俺の手で、壊してやりたいほどにな』

『お前もキャシーに惚れてると？』

『惚れる？ふざけるな。アレが俺に惚れているのだ』

『ふざけているのはお前だろう。お前ではなく、俺に惚れているのだ』

『人格の半分は俺なんだよ』



なぜか、悪魔と『俺の方が好かれている』と言い合っている。



バカらしくなり、とにかく俺はコイツを押さえ込むように努力するだけだ。



「アンディ、おはよう」

「キャシー…？ん、愛してる…」

「どうしたの？」

「話がある。聞いてくれないか？」



キャシーは誰にもやらない。



たとえ、俺の中の俺にも。