なんだかめっきり静かになったマリアンヌ様は、目も合わせようとしない。



アンドリュー様がなにか言ったのかな…。



それに、とてもやつれたように見える。



「あの、マリアンヌ様…?」

「…………なんですの」

「どこかお悪いのですか?」

「白々しい…。性格悪いわね」

「えっ…?」

「こんな田舎娘のなにがいいっていうの?そのうち飽きられるわよ」



なにも言えない…。



マリアンヌ様は静かになっただけで、なにも変わってなかった…。



でも、私を選んでくれた。



自分を否定するなと、アンドリュー様が言ってくれた。



負けてはダメだ。



「田舎娘に殿下を取られて、悔しそうですわね」

「なっ⁉︎」

「マリアンヌ様こそ、性格の悪さが顔にも出ておりますよ」



そう言い捨ててクルリと向きを変えた。



寄って来たデイジー様は至極楽しそうに『スカッとしちゃったわ‼︎』と興奮していた。