山菜が豊富に売っているな…。



なにか、作れるだろうか。



「マリーナルに山菜はあまりないのか?」

「そうですね。海はあっても、山はないので」

「キノコを買ったら、逆に気を使わせてしまうか…?」

「喜ぶんじゃないですか?野生児、ですからね」

「それもそうだな」



いろいろなキノコを買った。



灰汁が強い山菜は調理が面倒そうなので、キャシーの瞳と同じ色の栗も買った。



これを渡したら、どんな顔をするのだろう。



前回も思ったが、キャシーの喜ぶ顔がどうしても見たいのだ。



「ショーユもミーソも国王からもらったしな。きっと、喜んで料理を作るだろう」

「まさかアンディがここまで溺愛するタイプとはねぇ」

「うるさい…。喜ばせたいと思うんだから、仕方ないだろう」



もうすぐ帰る。



やっぱり、早く会いたい。



早くこの手に抱きしめたい…。



「お兄さんたち、いい服着てるねぇ」

「何か用か?」

「ちょっとこっちで話をしようか」



すぐに帰る、キャシーの元へ。