冷酷王子は子リス姫を愛でる

国王とは、キャシーの様子や事業の話をした。



ショーユの開発は、キャシーのアイディアで、この国の料理には欠かせないものとなっていると。



初めて食べた生の魚が、こんなにうまいことも初めて知った。



ウニに貝類、新鮮な魚。



「国王様、魚を輸出する方法はないものでしょうか」

「冷凍術を使えば、生では食べられなくとも火を通せば食べられる。しかし、冷凍術を使える者がキャサリンとリチャード、そして宰相くらいなものでな」

「そうなのですか。でしたら、ショーユが作れる職人をお借りする代わりに、魔導士を派遣させていただくことは?」

「それならば、可能かもしれん。まぁ、王子に任せるよ。キャサリンが見込んだ男がどれほどのものか、見てみたいしね」



この国王は、気が弱いのではない。



穏やかな振りをしているだけだ。



この国に争い事がないのも、軍事をもたずとも周りに攻め込ませないのも、この国王がやっていることだ。