冷酷王子は子リス姫を愛でる

きっと、この弟も純粋。



あのキャシーの弟だ。



「これが招待状だ。ぜひ、ふたりで出席してほしい」

「大陸の真ん中なんて、行ったことがないので楽しみです」

「海がないのが残念だがな。キャシーは海が好きであろう?」

「そうですね。よく抜け出して泳いで、そして怒られていました。あっ、ウニや貝を獲ってくることもありましたよ」

「それはどんなものだ?食したことがない」

「シェフにお願いしてみます」



幼少の頃はジョアンが相当手を拱いていたらしい。



キャシーのあのとぼけた所は、ここでの環境が育てたものか。



「ジョアンはよく『野生児』と言っていましたよ」

「はははっ、見てみたかったな、そんなキャシーも」



たくさん聞いたキャシーの話し。



弟に慕われていたことがよくわかった。



ここは素晴らしい場所だ。



やはり、キャシーを連れてこなくてよかった。



寂しそうな顔をされてしまったら、心が痛むだろう。