冷酷王子は子リス姫を愛でる

【アンドリュー】



本当なら連れて来たかった。



だけど、連れて来て『帰りたくない』と言われるのも嫌だった。



「姉様はお元気ですか?」



美しい顔の王子は、キャシーに似ている。



まだ14だと言うが、ピシッと着こなした正装がよく似合っている。



「元気だ。時折料理をし、振舞ってくれる」

「そうですか。姉様の料理は世界一ですからね。好きなことをやれているようで、安心しました」

「ここはのどかだな」

「それしから取り柄がないような国です」



俺がやって来たのはキャシーの故郷、マリーナル王国。



漁に興味があるサネルと一緒に足を運んだ。



俺はこれからの事業のため。



サネルはここでの漁の技術を国に持ち帰るため。



お互い目的があったので、一緒に来た。



対応してくれる王子はキャシーの弟。



「サネル王子、もうそろそろ漁船が港に入ってきますよ」

「おっ、なら行ってみよう」



何が獲れるのだろう。



キャシーは喜んで船を出迎えるのだろうな。