冷酷王子は子リス姫を愛でる

涙目がそそる…。



誰かを自ら『抱きたい』と思ったのは、これが初めてだ。



どんな風に乱れ、どんな顔をするのだろう。



想像するだけで、腹の下あたりがゾクゾクする。



「選ばなきゃ…ダメなのですか?」

「あぁ、絶対だ」

「殿下…アンディは意地悪ですっ‼︎」

「そうかもな。楽しくて仕方ないのだ」

「ひどい…」

「で、どちらを選ぶ?」

「うぅぅぅ…」



食事だろうと、予想はできている。



俺は好きでもない男だ。



だけど、それでもいいから触れたいと思ってしまう。



「では…キ」

「失礼します。殿下、お時間です」



今、なんて…?



言いかけた言葉は、空気の読めないアレンのせいで聞くことができなかった。



アレンには、後でたっぷり仕事を押し付けよう。



「アレン、キャシーも同席する。料理を1人分、増やしてくれ」

「なんでっ⁉︎」

「残念。時間切れだ」



顔が青くなるキャシーが面白くて、声に出さないように笑った。