冷酷王子は子リス姫を愛でる

キャシーは俺のことなんか全く好きではないようだし。



俺も気持ちを伝えてはいないので、お互い様だがな。



仕事をして、部屋に戻る。



さすがに他国の王子に会う時は正装じゃなければ。



「王子の名前はなんと言った?」

「サネル王子ですって」

「そうだった。昨日の対応は誰が?」

「宰相が。ゲストの部屋に滞在していただいてます」



アレンと話しながら部屋に入ると、キャシーがソファーにちょこんと座っていた。



相変わらずリスっぽい。



「悪いな、時間が今しか取れないのだ」



キャシーの向かいに座ると、プルプルと首を横に振った。



浮かない顔…。



やはり、会いたくて会いにきたわけではないようだ。



アレンが着替えの準備をしている。



「なにかあったのか?」

「殿下が私を正妃にと発表してから、いろいろな方から山のような贈り物が届いてしまって…」

「それは『今のうちに機嫌取っておけ』という、爵位のある者からの賄賂のようなものだろう」

「どうしたら良いのかわからなくて…。お礼状を書いているのですが、量がとてつもなく、部屋にも入りきらないのです」

「では、こちらで管理して、こちらで令状も出そう」

「手間をかけさせてすみません…」



謙虚なヤツだ…。