幸人くんが部屋から出てきた。
「ヨッ」
片手を上げる仕草をする幸人くん。
キレイに染めた髪の毛は金色で、両耳についているピアスがキラキラ光っている。
Tシャツにカーディガン、黒のスウェットパンツというラフな格好をしている幸人くん。
でもキリッとした顔立ちをしているし脚が長くてスタイルも良いので、とてもオシャレな格好に見えるから不思議だ。
「『ヨッ』じゃないの!あんたは、本当にー」
幸人くんのお母さんはそう言って肩をすくめる。
「あの、これ……」
幸人くんにプリントやノートを渡す。
受け取った幸人くんは、
「あれ?」
と私の顔を覗きこむ。
「なんかあったの?」
「え?」
「元気ないよな?」



