メリーゴーランドは空席

「先生、何部だったの?」
クラスの男子が興味津々に尋ねる。
「先生は調理部でした。調理部の中で、ただ1人の男子部員でしたよ」
「マジで!?」

「……マジです。調理部に興味がありました。知っていますか?料理をすることは、とても頭を使います。そこに魅力を感じて入部を決めましたね」
「小林先生っぽいね」
男子が納得している。

「豚汁を作って売る。良い思い出でした。何故か生徒達にはあまり売れなかったけれど、先生方や保護者の方々には大人気でしたね」
小林先生は窓に近寄り、空を見上げた。

「このクラスの出し物は何ですか?」
空を見上げたまま質問をする小林先生に答えたのは石森くんだった。
「お化け屋敷です」
「お化け屋敷!?」
小林先生の目が輝く。