全身が異常に熱くなる。
自分が自分じゃなくなるくらい、恥ずかしい。
私は彼の胸を押した。
「二つだけ、聞いて……」
「ん?」
距離を作るために押したのに、全然離れてくれない。
「……まず、名前教えて」
「どうして?」
性懲りもなく近付いてくるから、全力で押し返す。
「こんな状況でママって呼べるわけないでしょ!?」
逆ギレのような言い方をしてしまう自分に、呆れてしまう。
「それもそうだね」
それなのに、彼は嫌がるどころか優しい声で囁き、暖かい手で頭を撫でられた。
「佐原悠之介だよ」
「悠之介……」
ただ聞いたことを繰り返しただけなのに、隣でさっきまでSっ気を見せてたおっさんは、顔を赤くしている。
「もしかして……照れてる?」
「お、大人をからかわない!」
この反応は間違いなく照れているだろう。
「二十八の私を子供とでも言う気か」
飢えた野獣が、私を見つける。
「思わないよ。ものすごく、綺麗な女性だ」
あまりに真剣な目をして言うから、私はうつ伏せになる。
それから芋虫のようにしてソファから離れようとすると、すかさず首筋にキスをされた。
「ひゃっ……」
予想外の出来事に、自分でも聞いたことないような、女子っぽい声が出た。
「逃がさないよ?」
「……わかってる。ここじゃなくて、ベッドがいいなって、思っただけ」
それが二つ目の願いだった。
「了解、お姫様」
立ち上がったと思うと、流れるようにお姫様抱っこをされた。
自分が自分じゃなくなるくらい、恥ずかしい。
私は彼の胸を押した。
「二つだけ、聞いて……」
「ん?」
距離を作るために押したのに、全然離れてくれない。
「……まず、名前教えて」
「どうして?」
性懲りもなく近付いてくるから、全力で押し返す。
「こんな状況でママって呼べるわけないでしょ!?」
逆ギレのような言い方をしてしまう自分に、呆れてしまう。
「それもそうだね」
それなのに、彼は嫌がるどころか優しい声で囁き、暖かい手で頭を撫でられた。
「佐原悠之介だよ」
「悠之介……」
ただ聞いたことを繰り返しただけなのに、隣でさっきまでSっ気を見せてたおっさんは、顔を赤くしている。
「もしかして……照れてる?」
「お、大人をからかわない!」
この反応は間違いなく照れているだろう。
「二十八の私を子供とでも言う気か」
飢えた野獣が、私を見つける。
「思わないよ。ものすごく、綺麗な女性だ」
あまりに真剣な目をして言うから、私はうつ伏せになる。
それから芋虫のようにしてソファから離れようとすると、すかさず首筋にキスをされた。
「ひゃっ……」
予想外の出来事に、自分でも聞いたことないような、女子っぽい声が出た。
「逃がさないよ?」
「……わかってる。ここじゃなくて、ベッドがいいなって、思っただけ」
それが二つ目の願いだった。
「了解、お姫様」
立ち上がったと思うと、流れるようにお姫様抱っこをされた。



