俺、宮木静(みやぎせい)の人生は高校生だが、すでに薔薇色だった。

「お兄ちゃん、大好き❤︎」

 3つ年が離れた血の繋がりのない妹が俺に抱きついてくる。可愛く甘えん坊の妹は常に俺の側に居て、両親不在の家で俺の世話をしてくれる。

「静、また宿題してないでしょ。仕方ないなぁ、私のノート貸すから、早く終わらせてよ」

 隣に住んでいる幼なじみのクラスメイトは、明るく気軽で楽しい学校生活を送っている。