「お決まりになりましたらお呼びください」
ぺこりとお辞儀をしてテーブルから離れていく執事。
うん、礼儀正しい。
いきなりドアを開けてくる有嶋とは大違い。
……って、なんで有嶋と比べちゃってるんだろう。
「話の続きは頼んでからにしよ?ほら、どれ頼む?」
美菜子が執事から貰ったメニューを開いて見せてくれる。
「うん、じゃあ……えっ?」
ひとつ向こうのテーブルで接客をしている執事。
なんだか妙に執事服が似合っている気がしてメニューよりも先に目が行ってしまった。
「……っ!」
接客を終えた執事と目が合う。
まさか、ここって有嶋のクラス!?
「菓乃?どうかした?」
「えぇーっと、あの……」
そこには今私の気持ちを掻き乱している有嶋がいた。
しかも家とは違う執事の制服姿で。



