あやかし神社へようお参りです。②



 「君、この村の子だね」


 六花の問いに、少年が怪訝な顔をした。


 「だったらなんだ!」

 「こんな夜遅くにひとりで出歩くなんて感心しないよ。早く家におかえり」

 「ふん、俺はここをよく知っているから、おつかいで遅くなっても平気なんだ! お前たちの方が提灯も持たないで……逢魔ヶ刻を過ぎると妖の時間だから、危ないんだぞ!」


 少年の言葉に、六花と蛍雪は顔を合わせた。くすりと笑ったふたりが気に食わないのか、少年は顔を赤くして「何だよっ」と噛みつく。

 笑いながら「おれたちは」と言いかけた蛍雪の口を、六花が後ろから塞いだ。目を瞬かせて六花を見上げる。六花は唇に人差し指を当てて片目を瞑った。


 「ここへ越してきたばかりだから、物が揃っていないんだ」

 「灯りがないと、雪で溝が埋まっていても気が付かないぞ!」

 「夜道には慣れているから平気だよ」


 少年はむっと唇を突き出すと、つかつかとふたりの前に歩み寄ってきた。