あやかし神社へようお参りです。②




 のっそりと布団から起き上がって、こめかみを押さえた。薄暗い部屋にわずかな日差しが差し込んでいる。畳の上では家鳴たちが眠りこけており、踏まないように窓へ寄る。カーテンの隙間から顔を覗かせると、うっすらと雲がかったぱっとしない天気だった。

 今日は何も夢を見なかったはずなのに目覚めが悪かった。いや、夢を見なかったかもしれない。

 重い体をひきずるように制服に着替え、朝拝に向かった。


 「夢を見なかったんです」


 朝拝が終わった朝食の席でそう言うと、健一さんが怪訝な顔で私を見る。


 「夢なんてそうしょっちゅう見るもんじゃないだろ」

 「あ、違うんです。私の場合、妖の言葉に引っ張られて、妖の記憶の中に入ったりや思い出を追いかけることができて……」

 「は!?」


 素っ頓狂な声をあげた健一さんは飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになっていた。苦笑いで台ふきを差し出す。


 「そんな力、これまでに使ってるやついたかよ三門!」

 「いませんでしたね」


 うそだろ、と健一さんは目を見開いた。