「父さん、健一さん。そろそろいいかな」 「すまないね。健一、今日からここにいる間はお前が祝詞をあげなさい」 「は!? 嫌だよ面倒く────」 言い切る前に健一さんが床の上にねじ伏せられる。 「ユマツヅミさまに向かって面倒くさいと言ったか?」 三門さんとそっくりの優しい笑みの奥にどす黒い何かが見える。 「メッソウモゴザイマセン」 引きつった笑みを浮かべた健一さんはロボットのようにぎこちない口調でそう答えた。