*
まんじりともしないまま、夜は開けた。
「む……もう明るいのか。すまん、イズミ。無理をさせたな」
「う……はい」
いずみはすでに朦朧となっている。体中は汗でべたべたで、もう何度目か分からない絶頂を迎えたばかりだ。
(ぜ、絶倫……!)
アーレスの体力が底なしだというのは、人から何度となく聞いていたが、予想以上だ。自分の意識が今の今まで保っていることに感心する。
おそらく今日は腰が立たない。
「イズミは今日はゆっくりしていろ。ジナには疲れているから休ませるように言っておく」
「……アーレス様は?」
「俺か? 俺は仕事に行ってくる。休んだ分を取り戻さなきゃならんからな」
一晩中、いずみを抱きつぶしたというのに、その元気は何なのだ。
いずみは少しだけ騎士団員たちの気持ちが分かったような気がする。
「ひとっ風呂浴びてくる。またあとでな、イズミ」
目元にキスを落とし、いずみの体に布団をかぶせる。いずみは夜着を着なおす元気さえない。
起き上がることも出来ずに、着替える彼のたくましい背中を眺め、激しい夜を思い出しては顔が熱くなる。
「アーレス様」
「ん?」
「愛してます」
ベッドの中ではアーレスの方が散々その言葉を口にしたくせに、彼は真っ赤になって頭を掻いて出て行った。
まんじりともしないまま、夜は開けた。
「む……もう明るいのか。すまん、イズミ。無理をさせたな」
「う……はい」
いずみはすでに朦朧となっている。体中は汗でべたべたで、もう何度目か分からない絶頂を迎えたばかりだ。
(ぜ、絶倫……!)
アーレスの体力が底なしだというのは、人から何度となく聞いていたが、予想以上だ。自分の意識が今の今まで保っていることに感心する。
おそらく今日は腰が立たない。
「イズミは今日はゆっくりしていろ。ジナには疲れているから休ませるように言っておく」
「……アーレス様は?」
「俺か? 俺は仕事に行ってくる。休んだ分を取り戻さなきゃならんからな」
一晩中、いずみを抱きつぶしたというのに、その元気は何なのだ。
いずみは少しだけ騎士団員たちの気持ちが分かったような気がする。
「ひとっ風呂浴びてくる。またあとでな、イズミ」
目元にキスを落とし、いずみの体に布団をかぶせる。いずみは夜着を着なおす元気さえない。
起き上がることも出来ずに、着替える彼のたくましい背中を眺め、激しい夜を思い出しては顔が熱くなる。
「アーレス様」
「ん?」
「愛してます」
ベッドの中ではアーレスの方が散々その言葉を口にしたくせに、彼は真っ赤になって頭を掻いて出て行った。



