その視線の先に、揺れる影があることを知りながらも…俺は彼女に近付いたんだ。


「柏木、ちょっといいか?」


狡いポジションに立つことに慣れたのは何時からだろうか。


初めて彼女と同じクラスになった時には既に、彼女には他の大事な奴がいて。



それでも諦めきれずに、何かと距離を縮めてきた俺。