溜息の分だけ…彼女への感情は蒼く燃える。


こんなに求めているのはキミだけなのに…。


増えていく俺が知っているだけの彼女の全てが、いつかいらないものになってしまうんだろうか…?


「凛、一緒に帰ろ?」

「…うん。いいよ」


雨の日、肩が触れるくらい近い距離で、ぽつりぽつりと言葉を交わす。

こんなに距離にいたって、なんとなく友達以上の存在にしか感じられていない…。

いや…それ以下にしか見られていないのかとさえ感じてしまう。

芽生える感情が食い違ってまえば、目眩がするほど狂おしくて身悶える。


それでも、失いたくて、感情を押し殺した言葉達。


「凛、好きだよ」

「ん。ありがとう」



もっとちゃんと、好きだって言ってくれよ、なんて。
格好の悪い言葉を、無理に飲み込む。