極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

 ばかみたいだって思ってる。

 自分で自分を褒めるどころか、卑下して落ち込むなんて。
 そして、それをハンナさんのせいだって心のどこかで思っている自分に嫌悪する。

「そんなことないだろ」

 織は右腕を上げ、私の手を掴むとドライヤーのスイッチを切った。
 織の顔を見たら、涙腺が緩みそうになる。

「ううん。本当に……。私、もっと頑張らなきゃ」

 他人に影響されて不安定になるなんて、自分に自信がないからだ。
 そうかといって、それに気づいたところですぐに自信なんてつけられるものじゃない。

 私は必死に笑顔を取り繕い、ドライヤーのコードを手繰り寄せる。

「麻結、なんかあった?」

 織は真面目な声音で問いかけてくる。
 寄りかかりたいけど、こういうのって自分自身の問題だと思う。

「……なんにも。ごめん。なんかちょっと疲れてるみたい。もう寝ようかな」

 私は軽く受け流し、織から逃れるように洗面所へ立った。
 支度を終え、ベッドに向かう。

「織はまだ起きててもいいからね。おやすみ」
「俺も寝る」