「なぜなのか気になって、私はその後一度だけシキのデザインブックを盗み見たわ。そこにあったのは膨大なレディース服のデザイン。それらすべてから、彼の特別な感情があふれていた。嫉妬するほどね」
彼女がそこまで言うデザインを、織は本当に仕事として描くことをしないの?
私もたった二着だったけれど、織の服に触れた人間だ。
織の作る服が魅力的だと声を大にして言える。
「それなのに、シキは一度もレディース服のオーダーを受けようともしない。こっそり作っていることも知っているわ。でもそれは商品じゃない。自分のためでもない」
ハンナさんの嘆きに、胸がぎゅっと苦しくなる。
私ですら『もったいない』って過るんだから、織と一緒に仕事をしているハンナさんなら相当強い思いに違いない。
すると、彼女はキッと厳しい顔つきを私に向けた。
「シキの才能は本物よ。このまま制限させるのは惜しいの。わかる?」
椅子に座っているのに、ハンナさんの気迫がすごくて押し倒されそう。
至極真剣な目で訴えられ、私はなにも返せず押し黙った。
「あなたのせいよ」
鋭い声色が、私の胸をひと突きする。
彼女がそこまで言うデザインを、織は本当に仕事として描くことをしないの?
私もたった二着だったけれど、織の服に触れた人間だ。
織の作る服が魅力的だと声を大にして言える。
「それなのに、シキは一度もレディース服のオーダーを受けようともしない。こっそり作っていることも知っているわ。でもそれは商品じゃない。自分のためでもない」
ハンナさんの嘆きに、胸がぎゅっと苦しくなる。
私ですら『もったいない』って過るんだから、織と一緒に仕事をしているハンナさんなら相当強い思いに違いない。
すると、彼女はキッと厳しい顔つきを私に向けた。
「シキの才能は本物よ。このまま制限させるのは惜しいの。わかる?」
椅子に座っているのに、ハンナさんの気迫がすごくて押し倒されそう。
至極真剣な目で訴えられ、私はなにも返せず押し黙った。
「あなたのせいよ」
鋭い声色が、私の胸をひと突きする。



