極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

「俺の気持ち、どれだけ年季入っていると思ってるの? 絶対に渡さない」

 織の声と息遣いが耳介に触れ、ぞくぞくと甘い感覚が全身を駆けた。

 織は力が抜け落ちた私の両手を片手で頭上に持っていき、易々と拘束する。

「麻結は俺のこと今も頼りない男だって思っているかもしれないけど、力でなんてとっくに余裕で勝てる」

 自由を奪われた状況なのに、恐怖をまったく感じない。

 感じるのは、これまで織に抱いたことのない、妙な緊張。
 やたらと心臓が騒いでる。

 織はそう言って少し顔を傾け、私に影を落とす。
 徐々に距離がなくなっていき、最後にはぎゅっと目を瞑った。

 しかし、そこから数秒経っても、想像するような感触はなかった。
 ゆっくり視界を広げていくと、至近距離で織と視線が合った。

「安心して。力づくで手に入れようとは思っていないから」

 織は私の手を解放すると、軽く笑った。
 私は気持ちを落ち着けるため、自由になった両手を自分の胸の前で合わせ握る。

「そんなに構えるなよ。麻結の気持ちを無視して襲ったりしない」
「襲っ……」
「ただし、アプローチはするよ。麻結が俺を意識するまで、ずっと」

 赤面する間も与えられず、頬にキスされる。

 肌に触れた柔らかな唇の感触で、身体中が熱くなる。