極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

 今日向かう店舗は、新宿のショッピングモール。
 ショップについてスタッフに挨拶をし、仕事に取りかかる。

「瀬越さん、おはようございます。その服可愛いですね」

 なつっこい笑顔で話しかけてきたのは、この店の新人スタッフ松本(まつもと)さん。

「あ、これ? たぶん、今日あたり届いてると思うよ。秋物新作」
「なんかいつも、同じ服でも瀬越さんが着てると、自分とは雰囲気が違って感じるんですよね」
「そう? でも、私はあまり凝った着方しないんだけどね。わりとシンプルに着ちゃう……あ。着方っていうよりメイクとか髪型とかかな?」

 今日のトップスは、ブラウン色のブラウス。

 背中がちょっとVに開いていて、大きめのリボンがアクセント。
 正面からはシンプルに見えて、バックスタイルに甘さのアクセントを取り入れているもの。

 そのため、私の今日の髪型は、降ろさずにルーズなサイドダウンにしてきた。

「ああ! 髪型、いろいろしてますよね! いつも可愛いです」

 松本さんが私の髪をいろんな角度から見て言った。私はちょっと照れつつ、答える。

「ありがとう。メイクもね、自分なりにちょっと変えてみたりしてるの。あんまりわからないかもしれないけれど」
「へえ。なるほど~」

 素直に納得して聞いてくれる松本さんは、いつも仕事熱心だ。

 私も新人のころは、目の前のことしか見えないくらいがむしゃらに働いていた。
 彼女にそのころの自分を重ねてみると、なにかしたくなる。

「じゃあ今度、みんなでメイク情報交換会でもしよっか」
「わ、それ楽しそうですね!」

 松本さんは両手を合わせ、楽し気に眉を上げた。