極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

 私は再び大聖堂ホールへ移動する。長い裾をたくし上げ、小走りで先を急いでいた。

 入り口のドアを開けると、ちょうどステンドグラス越しに夕陽が射し込んでいて、まぶしさのあまりに目を細めた。

「麻結」

 見えない状態で織の声だけが聞こえてくる。私は数秒間その場で止まり、ようやく慣れてきたあたりで瞳を露わにする。

「織……」

 目の前に立つ織に意識を奪われる。

 真っ白なスーツに白いバラのブートニア。長めの髪は後ろに流して整えられていた。

「これは麻結のね」

 織に渡されたものは、彼のブートニアとおそろいのバラのブーケ。私は反射でそれを受け取った。

「ちょっ、織! 私、今いろいろと聞きたいことが」
「このあとゆっくり答えるよ。まずは、どうぞ」

 織は言いながら左腕を差し出してきた。おずおずと手を伸ばし、腕を組む。
 すると、織がにこりと笑って前を向き、一歩ずつ歩き始めた。

 ハンナさんにウエディングドレスを着せられたときから、なんとなく予想はしていた。だけど、いざ今日ソフィアさんが歩いたバージンロードに立つとドキドキが止まない。

 ホール内にはほかに誰もいない。
 それでも私はなんだか緊張し、とにかく転ばないように、織の歩調に合わせることに専念する。

「麻結、そのまま聞いて」
「えっ?」