極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

「綺麗だったし感動したし、もう私、感無量です」

 ふたりとも有名モデルだし、ゲストが多いかと思ったらそんなことなくて、アットホームな雰囲気だったのがまた良かった。
 そこに私を招いてくれたのが光栄で、一生の思い出になりそう。

「人の結婚式で泣くなんて信じられない」

 辟易した顔で返してきたのはハンナさん。
 彼女も織同様、『Sakura』のスタッフということで招待されていたみたい。

 私がハンナさんと再会したのは式は始まるほんの少し前。

 以前日本で別れたときは、ちょっと微妙な空気のままだったから、実はちょっとだけ構えていた。

「そ、そうですか? 結構そういう人いると思いますけど……。もう、こんなに素晴らしい式を見ちゃったら、自分のときの理想が高くなっちゃいそうだなあ」

 ハンナさんは私の返答に相槌を打つことなく、前を歩いていく。

 どうしよう。やっぱりハンナさんは私のことが面白くないのかも。私はできれば織と一緒に働いている人だから、険悪にはなりたくないんだけど……。

 っていうか、織はいったいどこへ行ったの?

 ソフィアさんの式が終わったあと、「ちょっと待ってて」と言い残してからもう十数分経った。
 もうすでに来賓客もいなくなって、辺りは閑散としている。

 私がきょろきょろと織を探し始めると、突然ハンナさんに腕を掴まれた。

「マユ。ちょっと付き合って」
「えっ?」

 ハンナさんは戸惑う私を強引に連れ、聖堂の離れに繋がる細い廊下を進んでいく。
 すると、何室か並ぶ中の一室に引き込まれた。

「ハ、ハンナさん、急になにを……」

 ハンナさんを問いただしかけたそのとき、彼女の奥にあるものに目を奪われる。