「な、なに?」
おずおずと後ずさる私に、織はじりじり詰め寄ってくる。
キッチンまで追い詰められたとき、織の顔がいっそう近づいてきた。鼻先が今にも触れそうになって無意識に瞼を閉じる。
その隙に、ひょいとトレーシングペーパーを奪い取って、スタスタとデスクへ戻っていった。
はっと気づいたときにはもう遅く、織はデスク上のデザイン画にトレーシングペーパーを置いた。
「これは麻結が自分で着てみたいな、って思って描いたドレス?」
織がまじまじとデザイン画を見ながら尋ねる。
「……違う。それはソフィアさんのためのドレス」
私には絶対に似合わない。ソフィアさんだけが着こなせるウエディングドレス。
そして、このドレスを纏いより美しく変貌した彼女が隣に求めるのは織なんだろう。
「なるほど。麻結は自分が着るならどんなドレスがいいとか、イメージないの?」
複雑な思いに駆られていると、織がさらに質問を重ねてくる。
「えー? 自分のものってよくわかんないな。普段の服とは全然違うから、どんなデザインが似合うかもわからないし」
……着る機会が来るかどうかも自信ないし。
苦笑してごまかしたら、織が私の髪をさらっと撫でる。ビクッとして織を見上げるや否や、柔らかな唇が首筋に落ちてきた。
「しっ、き……!?」
体温が一気に上昇する。触れられた箇所が、火傷したのではと錯覚するほど熱い。
硬直する私に構わず、織はちゅっと音を立てながら鎖骨へとキスを重ねていく。
堪らず視界を閉じた瞬間、織の繊細な指先が私の部屋着の中に滑り込む。
するりと背中に伸びてきたものだから、声が漏れ出た。涙声で訴える。
「織……待っ……ん!」
「麻結は背中がすごく綺麗だから、ホルターネックのドレス。背が小さいのを気にしているから、オーソドックスなAラインかマーメイドラインあたりかな。ウエストマークを高めにして」
織は手を止めず、腰から徐々に胸下あたりを触り始める。
心地のいい温度と大きさの手のひらが私の身体に触れるたび、理性が蕩けていって甘い予感で頭がいっぱいになる。
足に力が入らなくなってきたところで、織は私を抱き上げてベッドへ移動した。横たわった私をまたぐようにして、彼は私の胸元にキスをする。
「んっ……や、あ」
「――綺麗」
直後、軽く歯を立てられ身を反らす。彼の柔らかな髪に指を潜り込ませながら、零れ落ちそうになる声を必死に堪えた。
織は言葉じゃなく、手で唇で瞳で、深い想いを伝えてくる。
だから私も、いつの間にかいろいろと悩んでいたものすべてを忘れ、織の腕の中で素直に甘えられた。
おずおずと後ずさる私に、織はじりじり詰め寄ってくる。
キッチンまで追い詰められたとき、織の顔がいっそう近づいてきた。鼻先が今にも触れそうになって無意識に瞼を閉じる。
その隙に、ひょいとトレーシングペーパーを奪い取って、スタスタとデスクへ戻っていった。
はっと気づいたときにはもう遅く、織はデスク上のデザイン画にトレーシングペーパーを置いた。
「これは麻結が自分で着てみたいな、って思って描いたドレス?」
織がまじまじとデザイン画を見ながら尋ねる。
「……違う。それはソフィアさんのためのドレス」
私には絶対に似合わない。ソフィアさんだけが着こなせるウエディングドレス。
そして、このドレスを纏いより美しく変貌した彼女が隣に求めるのは織なんだろう。
「なるほど。麻結は自分が着るならどんなドレスがいいとか、イメージないの?」
複雑な思いに駆られていると、織がさらに質問を重ねてくる。
「えー? 自分のものってよくわかんないな。普段の服とは全然違うから、どんなデザインが似合うかもわからないし」
……着る機会が来るかどうかも自信ないし。
苦笑してごまかしたら、織が私の髪をさらっと撫でる。ビクッとして織を見上げるや否や、柔らかな唇が首筋に落ちてきた。
「しっ、き……!?」
体温が一気に上昇する。触れられた箇所が、火傷したのではと錯覚するほど熱い。
硬直する私に構わず、織はちゅっと音を立てながら鎖骨へとキスを重ねていく。
堪らず視界を閉じた瞬間、織の繊細な指先が私の部屋着の中に滑り込む。
するりと背中に伸びてきたものだから、声が漏れ出た。涙声で訴える。
「織……待っ……ん!」
「麻結は背中がすごく綺麗だから、ホルターネックのドレス。背が小さいのを気にしているから、オーソドックスなAラインかマーメイドラインあたりかな。ウエストマークを高めにして」
織は手を止めず、腰から徐々に胸下あたりを触り始める。
心地のいい温度と大きさの手のひらが私の身体に触れるたび、理性が蕩けていって甘い予感で頭がいっぱいになる。
足に力が入らなくなってきたところで、織は私を抱き上げてベッドへ移動した。横たわった私をまたぐようにして、彼は私の胸元にキスをする。
「んっ……や、あ」
「――綺麗」
直後、軽く歯を立てられ身を反らす。彼の柔らかな髪に指を潜り込ませながら、零れ落ちそうになる声を必死に堪えた。
織は言葉じゃなく、手で唇で瞳で、深い想いを伝えてくる。
だから私も、いつの間にかいろいろと悩んでいたものすべてを忘れ、織の腕の中で素直に甘えられた。



