極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

「ソフィー。ここは俺のアトリエじゃない。依頼を受けて仕事をしているんだ。部外者がうろうろとするな」

 ふたりを直視できずにいたら、織がぴしゃりと言い放つ。

「えー。ソフィー日本ではどんな服があるのかちょっと見たい。だめですか?」

 しかしソフィアさんは動じず、ほかのスタッフに向けて甘えた声をかけた。

 当然、美人にお願いされると男性陣はつい受け入れてしまうようで、誰も彼女を邪険にしなかった。

「迷惑をかけるな。これ以上勝手な真似するなら、すぐにマネージャーに連絡するぞ」
「シキ、いじわる」

 織に再度注意を受けたソフィアさんは、頬を膨らませて口を尖らせた。

「約束は明日だったろ。今日はおとなしく帰れ」
「...Yeah,I got it(わかったわよ)」

 ソフィアさんはふてくされるように返事をして、バタバタと去っていった。

「あ………じゃあ、私も失礼します」
「え? 瀬越は少し見て行ったら? 発案者じゃん。遠慮しなくていいよ」

 私もそそくさと帰ろうとしたところを、井野さんが呼び止める。私はちらっと織を見て、すぐに井野さんに視線を戻して言った。

「はい。でもやらなきゃならないことが残ってて。それにこの間、少し見せてもらったので。お気遣いありがとうございます」

 織の仕事を近くで見たい気持ちもあるけれど、ほかのスタッフもいるしあまりでしゃばるのはよくない。

 第一、今言ったように私には差し迫ってやらなきゃならない件がある。

「あー、そうか。わかった。頑張ってな」

 井野さんはすぐに状況を察し、笑顔で私を送りだしてくれた。