「さ、佐渡さん……!」
佐渡 茜さんは、woman crashのデザイン課のエース。ウエディングドレスのデザインを手がけていた人。
直接話をしたのは数えるほど。
「期日が五日後だって? だったら今日から毎日残業だね」
佐渡さんの発言に目を剥いた。
みんな口をそろえて断ったくらいの案件だ。まさか、彼女は私に付き合ってくれるの……?
「えっ……。でも、佐渡さんもお忙しいのに……」
「忙しいからできないだなんて、私から言わせれば子どもの言いわけ。やろうと思えばどうにかなる。無理そうでもあきらめなければ可能性が見えてくる。そういう人間しか掴めないチャンスがある」
佐渡さんは腕を組み、奥二重のきりっとした瞳で私を見据える。
「あなたはあきらめてるわけじゃないんだよね?」
試すような視線を受け、私はきゅっと唇を引き締めて一度うなずいた。
「はい……!」
織と一緒に着るためのウエディングドレスってわかっていても、一朝一夕でソフィアさんを納得させるものを作れるとは思えなくても、端から手を抜くのは違う。
きっかけは時間稼ぎで咄嗟に口を突いて出たものだったけれど、今では現状を受け入れたつもり。半端なことはしたくない。
「OK。その気持ちだけわかれば十分。聞いたところ条件はあなたがデザインしたものなんでしょ? だったら、イメージを私に教えて。細部まで全部。私が絵に起こす。そっちのが早いから」
「なるほど」
佐渡さんがすらすらと説明すると、私ではなく井野さんが先に反応を示した。
私も井野さん同様、納得する。
つまり、私が脳となり、佐渡さんが手になってくれるって話だ。
佐渡さんは近くの椅子を持ってきて座ると、ニッと口角を上げた。
「んじゃ、とりあえず今日はどんなイメージにするか。方向性を定めようか」
佐渡 茜さんは、woman crashのデザイン課のエース。ウエディングドレスのデザインを手がけていた人。
直接話をしたのは数えるほど。
「期日が五日後だって? だったら今日から毎日残業だね」
佐渡さんの発言に目を剥いた。
みんな口をそろえて断ったくらいの案件だ。まさか、彼女は私に付き合ってくれるの……?
「えっ……。でも、佐渡さんもお忙しいのに……」
「忙しいからできないだなんて、私から言わせれば子どもの言いわけ。やろうと思えばどうにかなる。無理そうでもあきらめなければ可能性が見えてくる。そういう人間しか掴めないチャンスがある」
佐渡さんは腕を組み、奥二重のきりっとした瞳で私を見据える。
「あなたはあきらめてるわけじゃないんだよね?」
試すような視線を受け、私はきゅっと唇を引き締めて一度うなずいた。
「はい……!」
織と一緒に着るためのウエディングドレスってわかっていても、一朝一夕でソフィアさんを納得させるものを作れるとは思えなくても、端から手を抜くのは違う。
きっかけは時間稼ぎで咄嗟に口を突いて出たものだったけれど、今では現状を受け入れたつもり。半端なことはしたくない。
「OK。その気持ちだけわかれば十分。聞いたところ条件はあなたがデザインしたものなんでしょ? だったら、イメージを私に教えて。細部まで全部。私が絵に起こす。そっちのが早いから」
「なるほど」
佐渡さんがすらすらと説明すると、私ではなく井野さんが先に反応を示した。
私も井野さん同様、納得する。
つまり、私が脳となり、佐渡さんが手になってくれるって話だ。
佐渡さんは近くの椅子を持ってきて座ると、ニッと口角を上げた。
「んじゃ、とりあえず今日はどんなイメージにするか。方向性を定めようか」



