極愛恋情~敏腕CEOに愛し尽くされています~

 そうめんを茹で、薬味や野菜、ツナを入れてめんつゆをかける。食欲がなかったけれど、麺類だったからなんとか食べられた。

 その後、キッチンを片付けてから、一日の疲れや嫌なことをリセットしたくて、ゆっくりバスタブに浸かる。
 ぬるま湯に長く入って、ぼーっとしていた。

 どれくらい入浴していただろう。
 気づいて立ち上がったときには、軽くのぼせ気味。

 ふらふらした足取りで、髪を拭きながら脱衣所を出たところに、織が帰宅してきた。

「ただいま」

 思ったよりも早い帰宅に、本心では喜ぶ。だけど、顔には素直に出せず、ぶっきらぼうな態度をとる。

「……おかえり。早いね」
「早い? もう十時半だよ。もっと早く帰ってきたかったくらい」

 織は疲れた表情でぼやき、鞄を床に置いた。

「あー。織、ご飯は食べてきたんだよね?」
「食べてないよ」
「えっ」

 予想外の回答に声を上げてしまう。同時に、ほっとした。

「そ、そうなの? この時間だし、織は接待される側なのに。誰からも声かからなかった?」
「全部丁重に断ってきたよ」
「ふうん」

 ということは、ハンナさんの誘いも断ったってこと?

 ちらりと織を見たが最後。織の澄んだ瞳に捕らわれる。

「俺が日本に戻ってきたのは仕事のためと――麻結と過ごすためだから」

 照れもせず、まっすぐに私を見て言う。

 織が長い指先を私の頬に滑らせ、上半身を屈めたら、ぐんと距離が近くなって顔が熱くなる。