日曜日、待ち合わせ場所に行く前に髪を染めた美容室に行った。
「髪、切っちゃったの!?」
ちょうど髪を染めてくれた美容師さんがいて、私の顔を見ると驚かれた。
鏡の前に座ると、美容師さんは切られた毛先を見る。
目の前の私は顔色が悪く、今にも自殺しそうな顔をしている。
身支度はきちんとして出たはずだが、しっかり見るとかなり酷い。
「これ……自分で切ったの?」
小さく首を横に振る。
「……そっか」
それ以上は聞いてこなくて、毛先を揃えてくれた。
「今日の服おしゃれだけど、玲生とデート?」
私を元気づけようとしてこの話題なのだろう。
「いえ……今日は、友人と遊びに」
「じゃあ、ヘアメイクもしてあげる」
されるがままで、完成した自分はここに来たときとまるで別人だった。
肩あたりで切りそろえられた髪はアイロンで巻かれていて、化粧は顔色の悪さを隠している。
「ありがとう、ございます……」
「いいえ。髪を染めたときより好感触だね。よかった」
美容師さんは道具を片しながら言った。
あのとき私がなにも言わなかったことが気がかりだったのか。
「……笠木さんの髪を見ていたら、私も少し、染めてみたいって思ったんです」
「髪、切っちゃったの!?」
ちょうど髪を染めてくれた美容師さんがいて、私の顔を見ると驚かれた。
鏡の前に座ると、美容師さんは切られた毛先を見る。
目の前の私は顔色が悪く、今にも自殺しそうな顔をしている。
身支度はきちんとして出たはずだが、しっかり見るとかなり酷い。
「これ……自分で切ったの?」
小さく首を横に振る。
「……そっか」
それ以上は聞いてこなくて、毛先を揃えてくれた。
「今日の服おしゃれだけど、玲生とデート?」
私を元気づけようとしてこの話題なのだろう。
「いえ……今日は、友人と遊びに」
「じゃあ、ヘアメイクもしてあげる」
されるがままで、完成した自分はここに来たときとまるで別人だった。
肩あたりで切りそろえられた髪はアイロンで巻かれていて、化粧は顔色の悪さを隠している。
「ありがとう、ございます……」
「いいえ。髪を染めたときより好感触だね。よかった」
美容師さんは道具を片しながら言った。
あのとき私がなにも言わなかったことが気がかりだったのか。
「……笠木さんの髪を見ていたら、私も少し、染めてみたいって思ったんです」