陽子が結婚しているのは全てお金持ちばかり。

 そして夫は早死にしている。


 陽子はそのたびに巨額の遺産を受け継いでいる。





「なるほど、話しは読めたね」


 幸弥は電話をかけた。







 数週間後。


 秋も深まりすっかり寒くなってきた今日この頃。

 
 あれからノエリは早杉家で穏やかに暮らしている。

 最近ではジュエリーデザインを学んで、自宅でもできる小物作りをやり始め、すみれを通してお客さんに買ってもらえるようになっていた。

 若いお客から年配のお客まで、わりと評判が良くオリジナルのオーダーも頼まれるようになった。



 メイクすらしなかったノエリだが、すみれから教えてもらいちょっぴりメイクをするようになり、以前とはイメージが変わりとても可愛くなった。


 ボブヘヤーも軽くウェーブをかけて、服も可愛い系の服を着るようになったノエリ。

 まだあまり外出はしたがらないが、羽弥斗が休みの日には一緒に買い物に出かける事も多くなった。





 羽弥斗は鉄道博物館の勤務を続けながら、幸弥と協力して乳児殺害の真犯人を追跡していた。


 警察でも操作は続けているらしいが、一向に情報がないと言っているようだ。