もう、きっとーーこの瞬間を
逃したら



君に、もう会えない。



長い髪は纏めて
君からもらったかんざしを刺した。



浴衣に袖を通して、準備万端。

止まらないドキドキは、、

これが、最後のチャンスだから。

きっと、神様からの最後のチャンス。



"迎えに行くから、待っててーー"







いつも、待ってるのは私側。



いつも、迎えに来てくれたのはーー
音だった。








私は窓を開けた。






「今度は、わたしが逢いに行くから
来ないでーー音」








最期のプレゼントなんて、嫌だ。



まだ、繋がっているなら。



私はスマホを取り出した。



文章を打ち込んだ。










ーー わたしが、逢いに行くから、来ないで。 ーー*まつり*







どうか、届けて。



音に、わたしの気持ち。